2012年9月8日土曜日

コマツWD50トラクターが動くのを観た!

さる2012年9月4日、札幌、琴似神社祭りの神輿巡幸(みこしじゅんこう)が行われました。
恒例の秋祭りとはいえ、「札幌の9月では観測史上初となる3連続真夏日」という炎天下なので、10~17時までの7時間に及ぶ行列は例年以上に大変だったでしょう。

ルートは現在の琴似の町内にとどまらず、山の手、八軒、新川の一部まで及び、そのまま縦断往復するだけでも大変な距離を、大きく蛇行するように回って行きます。


私は出発時と帰着時だけ見ることが出来ました。 出発時には神輿は軽トラに載せて運搬するなど参加人数が少なめでしたが、高齢とお見受けした一本歯ゲタの天狗様?などは最初から歩いておられて驚愕としか言い様がありません。徒歩の氏子さん達は登山やハイキングが趣味の健脚揃いなのでしょうか?

帰着時には八軒などからの徒歩参加者も増えた様で、神輿も子供たちに曳かれ、だいぶ賑やかで長い行列になっていました。なお、当ブログ的にはトラクター山車しか扱っておらず寂しい感じに見えるかもしれませんがオフィシャルのHPで他の様子が観れます。


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Komatsu WD 50

 前夜の事です。あまりに暑いのでいつもの蕎麦屋で珍しくビールを飲んでいると、他のお客さんの様子からお祭りだったと知り、ふと、琴似本通に並ぶ露店を見たくなりました。

露店は数も多く混雑するのですが、山の手側から行くとすぐに神社前です。神社の境内ではアマチュア(親父)バンドがベンチャーズを演奏するなど気楽さがあって心地よいな~と思ってると、んん?その横の道に何やら黄色い物体がカクテル光線(?)に照らされ光り輝いてるではないですか!

 「うわあっ!コマツだ!!!WD30?いや、45か50だな!しかし何でこんなところに!」

 実はココに翌日使う山車用のガレージがあり、お披露目されていたようです。ただ、なぜ非常にレアなコマツのトラクターがこんな所に有るの?普段からココで所有してるのでしょうか!?


そこで関係者の方に伺いました。普段は琴似に有る車体ではない事、所有者は大変なコレクターの方で多数のトラクターを所有している事、たまたま今年がコマツなだけで例年同じ車種ではない事、翌日は山車を引いて町内を回る事、等々、私には驚きの情報の数々・・・。

この冒頭で琴似神社祭りについて少し書きましたが、それは全部後付けの知識で、この時点では何も知らなかったのです。
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Komatsu WD 50

この機械化(笑)神輿巡幸がいつから行われているのか分かりませんが、個人的にはこれまで気づかずに惜しかったという思いで一杯です。

なにせ、内容を知っていれば北海道内のどこであろうと駆けつけたであろう催しが、家から徒歩10分程の所で行われていたのですから!(爆)

実は数年前に、クラースだかフェントの大型トラクターが山車を牽引しているところを偶然見ていました。この琴似という街にはトラクターを使うような田畑や牧場が無いにもかかわらず、最新の輸入大型トラクターが繁華街をパレードする非日常性にクラクラきたものです。

ただ、 それは私にとっては旧型ほどは興味のない最新トラクターであったし、毎年同じ機種を使っているのだろうと翌年以降忘れていました。

しかし、今回、関係者の方に「ランボルギーニを使った年もあったんだよ」などと伺い、帰宅後に調べてみると、なんと!最近では、フォードソン・メジャーやポルシェ・ディーゼル等が使われていたようで明らかに車種選定がクラシック方向へ振れているではありませんか! 

今時のキャビン付き輸入トラクターだと主役の山車に対してオーバークオリティなのは明らかですし、手頃なサイズで個性的なクラシック・トラクターは見た目も良く、山車とのバランスも好ましいでしょう。それを無粋なベニヤ板の装飾で覆ったりせず最小限の飾りで生の姿を見せている所も好ましいです。

これまで観ていなかった機種への未練はありますが、でも、それらの中でどれを観たい?と言われれば迷わず選ぶであろうコマツWD50を観れたことは幸運だったと思います。



動画も撮りました。終始太鼓を叩きつづけ、なおも笑顔のお姐さんも素敵です。

(ああ、気づいたら実車について何も書いてないやw)


2012年5月16日水曜日

トラクター3台、アポロ方向指示器つき

その昔 自動車やバイクの方向指示器の一種に、通称「アポロ式」、正式には「腕木式」や「矢羽根式」と呼ばれる発光部分が飛び出すタイプの物がありました。前後に2個つける必要がないので電装系が弱かった当時はそれなりに合理的だったかもしれません。

この腕木式方向指示器にも、車の生産時から付いたボディ内に格納されるタイプと、ボディの外に取り付ける2タイプがあり、その外付け型で日本で圧倒的に普及したのが「アポロ工業」の製品でした。その成功から次第にアポロ社製でなくとも腕木式であれば「アポロ」と呼称される事になったそうです。

さて、当ブログ的視点でトラクターとアポロの絡みを見てみましょう。歴史的には日本でトラクターの普及が始まった時期が(早い北海道ですら)昭和30年頃からであり、既に自動車におけるアポロ式の全盛期は過ぎていました。ちょうど使用率が減っていくのと反対にトラクターが普及していった形になり、恐らくその為に使用例が少なく、今のところ私が知る現存車は下記の西ドイツ車3台しか有りません。今後の新発見を期待したいところです。

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小松ノルマーグ NG22 (NG20b) 上富良野の「土の館」より

非常に現存数の少ないトラクターです。ドイツのノルマーグはコマツが自社製トラクターを生産する以前に輸入販売とノックダウン生産していたメーカーで、この個体は昭和31年当時に94万円で購入された物だそう。デカデカとNORMAGとプレスされた自己主張の強いマスクと、ロア・アッパー両アームが板バネの前輪サスペンションが特徴です。

実は「NG22」の名称で展示・解説されているのですが、恐らくノルマーグ自体の資料が少ない為にエンジン出力から推定したものと思われます。 正確には、エンジンの製造プレート打刻が(ENGINE TYPE)BM24b1、(ENGINE NR.) 18563、 (YEAR) 1956、(HP) 22で、該当する機種はNG20Bになるようです。 何れにしろNG22では戦前戦中の違う機種になってしまうのですが、こういうデータはネット時代になって得られたものなので収集当時としては仕方なかったと思います(ホントに資料が少ない!)。そういえば製造プレートが独語ではなく英語表記です。輸出仕様なのでしょうか。※後日、名称について意外な事判明(下記)

Normag NG20B

このノルマーグのアポロは全然サビが無く驚くほど綺麗で、塩ビパイプ的な色から合成樹脂製かと思うほどです。ラベルも完璧でアポロ工業製の12V仕様なのがハッキリ分かりますが、このメーカー表示っぽくないラベルが「アポロ」が半ば普通名詞化してしまった一因かもしれないと思うのでした。取り付け金具も他で見ることのある形なのでアポロ社純正のようです。
semaphore


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ランツ・ブルドッグ D 2416先日公開された札幌農学校第2農場より。

24馬力版のランツ。日本に入ってきたこの系統は20馬力のD 2016が多い様ですが製造プレートでD 2416と確認、輸出仕様ではType「H」と打刻される様なのでこれは一応ドイツ本国と同じ仕様となるでしょうか。カウル横の冷却穴が非常に大きくあまり一般的ではないタイプですが、これは1956年(昭和31)年から生産された初期の型なのかと思います。導入年は書いてありませんでしたが同31年に購入したとして、販売会社の三国商工がアポロを付けて売ったのでしょうかね?なお、展示では焼き玉エンジンとして解説されていますが、この型から焼き玉(セミ・ディーゼル)ではなくディーゼル(フル・ディーゼル)になっていると思います。

Lanz Bulldog D 2416
コチラのアポロはひどく錆びていますが、ボディと同色で下地は上記車両と同じグレー、ボディと調和した「ボロさ」から実使用されていた事などが推察できます。私は厚化粧に塗り直されて現役時代の痕跡を消されるより、こういった状態の方が資料として格段に優れているので好きです。現物ではAPOLLOと12Vの文字を確認出来ました。

保存を考えればこれに油や透明防錆塗料を塗るのも良いですが、まぁ北海道は湿度も高くないですし良いんじゃないでしょうかね。
いやしかし、こうして写真でみると雰囲気の有る展示場所ですな(^^)
tractor semaphores apollo Trafficator Lanz Bulldog D 2416



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ランツブルドッグ55HP ウチではお初の美幌博物館から

貴重な55HP!私の一番好きなトラクターで、もちろん焼き玉エンジンです。ただ、ある資料では網走地方にランツD 9506(45hp)が1台記録され、D 1506(55hp)は無いので45hpなのかも知れません。外観は同じですからまぁどちらでも良と言えば良いのですが、この個体には製造プレートが無くて確認できず残念でした。

昭和27年に北海道耕土改良事業で美幌町に導入されて賃耕に活躍、農家に払い下げられたのは10年経った37年になってから、という事で時期的にアポロはこの最初の農業団体(農協か?)の頃に付けられていていたと思われます。
 ただ、ここの展示パネルにフォードソン・カウンティ・CD50(装軌トラクター型)と一緒に写った写真があるのですが、それではアポロは付いていないようです。CD50の方が後年の導入なので、もし写真のランツがこの個体だとするなら結構後から付けた事になります。まぁ写真が別車両であれば何も問題のない事ですが、この地区にそう多くあった車両でもないので興味が湧きます。
lanz bulldog D1506 ランツ ブルドッグ

それにしても非常に凝った作りの支持架に目が行きます。ここまでの作りだとドイツ本国のオプションっぽい気もしますがどうなんでしょ。その場合アポロは日本製なので流用出来る汎用ステーという事になるのでしょうか・・・ただ、同所にあるファモール・カブも他で見たことないような凝ったウインカーステーやコーナーポールが付いて不自然に豪華、レストアが行き届いて綺麗すぎることや製造プレートが無い件も合わせて資料としての信憑性は判断しかねます。

ここのランツは再生されているとはいえ元々の状態から非常に良かったようで、大きな欠品も特に見あたらず、現存を確認できる3台の同型車のなかでも最高の物です。予備知識無く偶然見つけた博物館で、もう一度行ってジックリみて撮り直したいところです(実はもう一台が凄いのがあるし)。

semaphore




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以前、ウチのコメント覧で「土の館のノルマーグにアポロが付いてる!」と話題になりました。その時から私にはずっとモヤモヤ感が残っていました。「他にも観た記憶がある、絶対ある!のだけれど何だったか思い出せない・・・」。

それが、先の北大のトラクター達に再会してついにランツだと分かったのでした。
矢羽根が少し出た状態。実際はほぼ90度水平まで飛び出して点滅します。



※ 2014:06:12追記 ノルマーグの名称について。

この時、私はバカな事にエンジンの銘板しか観ていませんでした。車体側には2つ銘版があり、1つは英語表記の物でTYPE NG20bと参照資料の通りでした。しかし、もう1つは小松製作所による日本語の銘板で小松ノルマーグとあり、車体形式 NG22 とあるではないですか!

小松にしてみれば戦前のNG22なんて日本に無いのだし、エンジン出力どおり表記した方が(数字が大きいし)正直で宜しいと判断したのでしょう。つまり土の館の表記に間違いは有りませんでした。すみません。また小松の製造番号は1004、ノックダウン生産の4両目の可能性があります。

結論
NORMAG NG20b」は日本では「小松ノルマーグ NG22」だった。


2012年5月15日火曜日

道端に軽便鉄道(狭軌ディーゼル機関車)が!

2012年、北大のトラクター公開で始まったゴールデンウィークでしたが、最後はこんなものを見つけてしまいました。

 どやっ!?


 車で富良野から札幌への帰り道、桂沢湖を通り三笠に入るまでは一本道が山中延々と続きます。渋滞と言うほどで無いにしろ前後が同じクルマで数十分、運転にも飽きてしまったそんな時、三叉路の道端にこんな黄色い車両が!一気に目が覚める思いがしました。
こんなの去年までは無かった筈!


シュールというかなんというか、こんな光景は全国でここだけでしょうな。


↓最初見たときのアングル。左折しようと目をやるとこんな風にポツンとあったのです。

写真だとこの手のキャビンが普通の形をしているDLは大きさが分かりづらいと思います。でもキャビン内に人が立てるくらい大きい車両と思うと何か背景とのバランスが何か変ではないでしょうか?

そう、とっても小さいのです。


↓コンテナを積んだトレーラーとの対比からコイツの小ささが分かるかと思います。
 
それにしても 車と軽便鉄道が同じフレームに入るとはまるで昭和の光景。「信号待ちしているのは鉄道の方?」って感じw。しかもココ、ほぼ歩道ですよね・・・



さて、機種ですが、キャビン内に名板が有りまして、北陸重工業株式会社の昭和60年製と分かります。後窓のアルミサッシから予想はできましたが、ナローの内燃機関車としてはとても若い機種でした。

調べますと、三井芦別炭坑に導入された坑外用8トンディーゼルだそうで、最近まで三笠鉄道記念館で屋外展示されていた物のよう(最近発刊された「究極のナローゲージ鉄道」にも現役当時の写真が掲載されています)

場所は「三笠トロッコ鉄道」の体験運転の乗り場付近で、看板替わりに置かれている雰囲気。

この体験運転の受付は近所のクロフォード公園で行っているのですが、そこからトゥクトゥクかモートラで砂利道を走ってこの裏へ送迎された後、本物の廃線跡を軌道モーターカーを運転出来るようです(こんな可愛い牽引車で客車を引いてもらう事も出来るとか?)。

子供はもちろん大人でも2重に超楽しめそう・・・ってか、ここでトロッコ運転できること自体知らなかったなぁ。大人は普通免許があればモーターカーを運転できるそうです。うーむ、乗ってみたい。



古い枕木を再利用したと思われる展示台?でした。
後ろが空いているので鉱車を置いても良いでしょうね。


軽便鉄道系リンク
 鶴居村営軌道の軽便2両が移転!
フォードA型エンジン機関車(前)
フォードA型エンジン機関車(後)
加藤くん3DCG
道端に軽便鉄道(狭軌ディーゼル機関車)が!

2012年5月11日金曜日

11年ぶり!北大トラクター

この2012年も恒例の4月29日から札幌農学校第2農場の公開が始まりました。

これまでのそれは、2001年に整備された「穀物庫=コーンバーン」及び「模範家畜房=モデルバーン」の内部と、その屋内に展示される農機具の貴重なコレクションがこの日から公開・展示される事を意味していました。

しかし!今年に限っては特別な意味がありました。新たに「牧牛舎」が開放されるのではないか?という期待が有ったのです。

というのも昨年の秋、私は牧牛舎内部の補強工事が行われている所を目撃していて、その裏口から中を覗いてトラクターが収容されている事も確認していたからです!

さて、初日に行くとビンゴ!かつて2001年にビックリしてレポートした(知られざるトラクターたち)、あの永遠に観られなくなったかと危惧したトラクター達が、牧牛舎の中で11年ぶりに公開されていたのです!狭いところにゴッチャリと!

未再生の「農民車コマツ」 WG-06
トラクターの数自体は以前と大差ないので決して多いとは言えませんが、分かる人は分かる貴重な個体の割合が高く、無粋な化粧直しなどせずに汚いそのままを置いてあるだけといった雰囲気もマニア的に嬉しい展示です。
日本(北海道)に2台! マコーミック・デーリング 10-20
とりあえず今回の記事ではトラクター写真は2枚だけにしますが、もちろんこの他にも貴重な古いトラクターが展示されています。いや、評判が良いらしいあの記事の11年ぶりの続編としてレポートすべきかと思いましたが、もう常設展示なのでそれは野暮と思いました。

実物は現地に行けば観られるので、札幌にお越しの際は札幌駅からも近い立地ですし立ち寄る事をお勧めします(こういうの好きな人限定ですが(^^;))。 時間があれば、札幌駅から北大の校内を散歩気分で歩けばちょっとした観光にもなりますしね。
模範家畜房モデルバーン(左)と牧牛舎(右)建物自体が重要文化財
なお、以前と比べ、展示物は耕耘機や発動機などが数点増えているのですが、トラクターに限ると準主役級の加藤Pと、公開されなかったものの所有していたポルシェ、マン(2台中の1台)の計3台が無くなり、あまり面白くないフォード1台が増えていました。

存在は知っていたものの、以前は展示されなかったSTAUB耕耘機。
耕耘機や発動機が増えています。
こんなのも持ってたか!古川式スクリュー耕耘機(2軸型)。
それにしても、私がトラクターに興味を持った頃と比べると、古いトラクターを生で観るチャンスが随分と増えた気がします。これまでも、明治・大正の農機具などは展示する価値ありと認識され、郷土資料館に行けば民具に混ざって何かしら置いてあるものでしたが、そろそろ昭和、20世紀の機械類も保存対象として認識される時期が来ているのかも知れません。

各町村の方には、その地域の古い希少トラクターや耕耘機は展示、或いは適した施設に寄贈するなど保存に努めて欲しいものです。

あと、戦前のトラクターの写真なんかは個人的には一級の郷土資料だと思います(機種鑑定しますよ!見せてください!(^^;))。


関連記事(ランツ)  トラクター3台、アポロ方向指示器つき

2012年5月3日木曜日

かや葺き屋根のサイロ


突然ですが、タマにこういうネタを入れて行こうと思います。

サイロ。北海道の風景をイメージさせる建造物であり、しかし、現代酪農では使われずに今後は減る一方の建造物。よくよく見るといろんなデザインがあり楽しめます。

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今回紹介しますこのサイロ、石狩の国道横に何気なく建っていて見逃しそうな物件ですが、実はサイロ好きなら興奮せずには居れないスーパーな個体なのでした!そう、珍しい茅葺(かやぶき)屋根のサイロです!

実はこのタイプを私は他に見たことがありません。私は発見自体が好きなので資料等をつぶさに調べている訳ではありませんが、書物やサイトで「茅葺き」あるいは「藁葺き」のサイロとして紹介されるのはこの個体ばかりなので、本当に他に無いんじゃないか?と思ってます。

この材質にどれほどの必然性があるのか分かりませんが、何だか良いなぁとおもいます。

 




いつだったか珍しく台風が来た時、その後の雲が珍しかったのでパチリ。
2001年の写真、木製の覆いとトタン屋根の部分の傷みが激しかった。
(デジカメの進歩を感じますね(汗))







2001年当時は今より古びた感じがしました。この姿も近いうち見れなくなるのかと思いましたが現在では修復されています。海に近く気候的に過酷なので、屋根の葺き替え等々の維持にも苦労されてるのでは、と頭が下がります。

何気なく立て掛けている様な木材ですが、10年前も同様なので必要な支えなのでしょうかね?


なお、茅(かや)とは本来ススキを言うようですが 麦ワラ、稲ワラといった「藁(わら)葺き」を含めて「茅葺き屋根」と総称して良いようなのでここでは「茅葺き」としています。

(要は私には材質を見分けられないという事でして・・・当地ではススキも稲ワラも麦わらも有り余るほど取れます。苦笑)

2012年3月23日金曜日

着衣トラクター2 ジョンディア 720

JD 720 ナローフロント 80ブレードと45ローダー付き(アーテル プレシジョン 1/16)

アメリカはアーテル社製1/16プレシジョン(精密)シリーズのひとつ、ジョンディアでは18番目の商品になります。ファーガソンTEA-20 「スー」に続く「冬季・着衣トラクター」第2弾ですが、2つしかないので最終回となるのでしたw
1/16 John Deere 720 Tractor w 80 Blade & 45 Loader, ERTL Precision #18
製品名では「ローダーとブレード」しか謳っていないものの、見てのとおり、冬季に必須な装備を全て搭載したかのような豪華バージョンです。

まぁ手放しに格好良いとは言いかねるスタイルですが、こういう「牧場で使われる冬季仕様のトラクター」という限定的な企画物は他に例が無く、ブツとしての存在感も異質なのでコレクション上では面白いアイテムかと思います。

また、写真ではイマイチかも知れませんが、この製品の最大の特徴である運転席を覆う防寒カバーには中を覗くとギッシリ詰まったメカニカルなディテールが見えてニンマリできるチラリズム(@浅香光代)の魅力があります。

ベースのノーマル仕様のJD720自体がプレシジョン・シリーズなので元来のディテールも豊富なのです。その見せ場(プレシジョン=精密)を惜しげもなく覆う贅沢さが嬉しいわけです。それは所有して初めて分かる満足感なのでブログでは上手く伝えられませんがね(オイ)

そのキャンバスカバーもエンジン横は別体なので紐をほどいて外せばエンジンのディテールを楽しむことが出来るようです。

後部から見ると、3点リンク回りや運転席の操作系のディテールに本物を観るような迫力を感じます(クリックして見て欲しい)。この手抜き無しの豊富なディテールにはオイル滲みに埃が溜まった感じの汚し塗装したくなりますねw

一方で、この出来の割に意外だったのですが、後部ドーザーブレードはピン等でヒッチに接続するのではなくフックを軽く引っかけるだけなので、持ち上げたり動かしたりするとすぐ外れてしまいます。同じようにフロントローダーのヘイフォークには除雪板(?)を差し込み式で付けられるのですが、これもユルユルでちっとも固定されません。これは遊ぶ玩具ではないぞ!という主張でしょうか。もっとも、一部キャンバスのステッチのラインに個体差があったりするので、単にいつものアーテルらしい「大らかさ」かも知れませんが(笑)

さて、ノーマルのJD720に付加される装備をまとめますと、:フロントローダー(ヘイフォーク)、:ヘイホークに差し込む除雪板、:リア・スノーブレード、:ウインドスクリーン付きの運転席キャンバスカバー、:エンジンサイドのキャンバスカバー、:リア・タイヤチェーン、:ホイール・ウエイト・・・

そのどれも単品売りや同様にセットされる商品のなかったスペシャル・パーツであった事が凄いですね。実車のジョンディア・オーナーやマニアの中には、特定のオプション目当てで部品取りに買った人もいるかも知れません。

この冬装備のメインと言えるキャンバスカバーには適度な厚みのある生地が使われ、布端も縫って処理してあります。個人的な感想ですが、後に出たUH「スー」の薄い切りっぱなし生地の接着処理と比べて好ましい仕上がりで、1/6フィギュア的な(表現はオーバースケールになるものの)素材感によるリアルさの追求は十分に成功していると思います。

その他にない自然なシワやたるみが、メカそのものといったトラクター・ミニカーのコレクションでは異質なリアリティと面白味を放つ逸品になっています。

(ノーマルの方が格好良いけれど物足りなく見えちゃう、という迷惑な面もありますが・・・)

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 私は以前購読していたクラッシック・トラクター雑誌(米)の広告で一目惚れし個人輸入しました。しかし入手してみると意外と大味な作りで、見本写真が良過ぎだったと分かって意気消沈(アーテルの広告写真にはよくヤラれます!)、以来、紹介することもなく、手の込んだ各種パッケージング材もそのままに仕舞っていました。

ところが数年の時間が経ち、前回、「スー」を撮ったついでに引っ張り出してみると、イヤイヤどうして、主観的なハードルの高さが適切になった事もあって「当初の憧れどおり良い出来じゃないか!」と目をハート型にして思い直しました。

なお、発売されてから少し月日が経っているので、最近増えている国内のトラクター・ミニカー取扱店でも入手は難しいかと思います。いったい日本には何台あるでしょうかね・・・現在、アメリカではとくにプレミアは付いていない様子なので欲しい方は個人輸入してみる事をお勧めします。




●1/16トラクター関連
着衣トラクター2 ジョンディア 720
南極のトラクター ファーガソンTEA-20「SUE」
UH フォードソン F 1917 (旧ブログ)

ジョンディアBOリンデマン・クローラー

2012年3月19日月曜日

FIAT 500 A  トポリーノ (1/43)

トポリーノのミニカー4種についてはここ(ひとり言2009年)で書きました。その続きでもあります。
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FIAT 500A Topolino は難しい

昔、フィアット500A「トポリーノ」を1/35でスクラッチした事があります。
その時に、この魅力的な顔つきを演出するグリルやフロントフェンダーの形状を把握する事が非常に難しいことを痛感しました。
FIAT 500A Topolino
最近発掘されたスクラッチ制作トポリーノのフィルム写真(笑)
制作時、実車の写真を片っ端からコピーした物を壁に貼り付けて確認しながら作業したのですが、実車写真でも少し撮影距離や角度が変わるだけで雰囲気が違ってしまい、見れば見るほど、形状を直せば直すほど形が分からなくなる、そんな感覚に陥りました。

そして、その難しさを実証する様に、これまで模型化されたトポリーノには完璧と呼べるほどの物は無いと私は思います。

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ああ、ウットリ
トポリーノの新しいミニカーを入手しました。かつて、2009年に入手した物の青バージョンです。例に よって雑誌付録物と思われますが、今回はバキュームフォーム2枚で挟んだだけの簡単なパッケージなので、開けても元に戻せるのが嬉しいです(紙台紙に貼られたブリスターパックは困りますね)。

FIAT 500A Topolino
1/43 FIAT 500A Topolino ベースと背景が似すぎて境界がわからない(笑) 
さて、上記のように「完璧と呼べるほどの物は無い」のですが、そんな中、このモデルはとても好ましいスタイルだと思います。あえて他と比べるならば「傑出した美形」と言いたい程です。私の心の中のトポリーノはこうだ!という納得できるキュートさ、好き嫌いレベルで言わせてもらえば大好きであります!
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以前のグリーン版 台紙に接着したブリスターパックは困ります。
メーカー
以前は分からなかったのですがメーカーはNOREV(ノレブ)なのだそう。どうもNOREVは過去にトポリーノのフランス版であるシムカ5を出していたようですが、ネットで観るかぎり肝心の顔つきが大きく違うために、2009年の時点では他のメーカーだろうと思ってしまいました。どうやら律儀に作り直した様ですね。なお、シムカ5にはノーズを開けてエンジンを見せるギミックが有ったようですがコチラにはありません。


 トポリーノの色といえば、マルーンやクリーム、グリーンも渋くてよいね・・・といったイメージで、今回の、『写真では明るく見えるものの実際はかなり濃い紺色』はベストでは無いかも知れません。ただ、現在はebayのUK版に沢山出品されているので、ebayをやっていてこのトポリーノを安く入手したいなら今が狙い目かと思います。他に黒いミッレミリア出場車も有りますが、グリーンと同様に出品があまり無く、特別安くはない様子。

日本では
ミニカー事情には疎いのですが、検索する限り国内では普通には流通していないようです。かつてのブルムのようにウンザリするほど安易な色バリエーション出ても困りますが、 う~ん、何か一色でもよいので普通にお店で買えるたら嬉しいのにね。

2012年3月17日土曜日

ちょっと変わった駄菓子屋ミニカー

もう1月前になってしまいますが、機械好き友人Kさんから凄くレアなお土産を頂きました。

他人の褌ですが自慢しちゃいます。いつも私個人では気づかなかったであろう刺激物や話題を提供してくれて有り難うございます!

レッカー雪上車(?)
おお~何と当ブログ的な!なんだか妙なリアリティを感じる謎の装軌クレーン車です。側面には「8JARE」とモールドされていて、つまり南極観測隊の雪上車8号という設定ではあります。ただし、実際のJARE 8号車はKD20-2Tだし、レッカー車仕様はKC20-3Sベースの3号車なので特定の車種を再現している訳ではありません。 

もっともこんな野暮な考証する物ではないでしょう(笑)。実車云々より「8 JARE」のモールドの意義は、これの製造年代が南極ブームに湧いた昭和31年以降であると特定できる事にあります。


装軌トラクター
おお~何と当ブログ的な(2)!上と同じテイストの装軌トラクター。この種の装軌トラクターが見られたのは昭和20代から30年代がせいぜいで、それ以降はドーザーブレード無しでは子供は納得しないでしょう(笑)。これも特定の車種を再現した訳ではなさそうですが、運転席後部の、通常は燃料タンクの有る所が大きな箱になっているのが特徴的で、何かモデル(実車とかブリキ模型とが)がありそうな気もします。

逆に言うとココが宅配ピザ車っぽくて残念、これが小さければ色合いやグリルの雰囲気が「土の館」で観たNTK4型に似たスタイルで格好良かったんですけどね。


●以上、この2つの正体や具体的なデータは何も有りませんが、次のような印象を持ちました。

台紙に針金で縛り付けてある事から、昭和30年代の駄菓子屋クジの景品ではなかと思います。台紙を含まないブツ自体の全長は5センチほど、材質は薄いアンチモニー(?)で、金型は左右と下の3分割されています。そのボディ中央を走るパーティングラインには 所々太い所があり、これが湯口の跡ではないかと思います 。一瞬ブリキかと思うほど薄い肉厚なのは、原型を複製した無垢素材を直接削って下部の金型にしているからではないでしょうか。そうする事で複雑な入れ子無しで窓などの開口部が作られます。なんか工芸品的な趣があって素敵ですね。こんなの作ってみたいと思ったりして・・・



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イマイのオフロードトラック。


うむむ。これは先の2つとは違った脱力系(笑)

このシリーズの2種出たうちの1つアリス・チャルマースで、どこにも明記されていませんがマーキングから 一応「7045」をモデル化しているようです。

箱絵を見るとディフォルメがキツイものの当時のアリス・チャルマースらしい形はしていて、キットでもノーズとキャビンが一体のボディはなかなか雰囲気を捉えていたりします。アーテルの1/16ダイキャストモデルあたりを参考にしたのかもしれませんね(半分にすれば1/32ですし)。ただ、箱絵にあるようにキャビンの下部側面が一旦外に出っ張って絞り込まれる形は金型の抜きの都合で無視されています。

箱の表記や資料から1980年か81年頃に発売されたキットのようです。一応は雰囲気のあるディフォルメモデルという意味では1980年末に正式発売されたチョロQと同時期ですし、「1/32表記のモーターライズのディフォルメモデル」ながらタミヤのミニ四駆(1982年登場)の影響は全く受けていない所はポイント高いです

ところで、いかにもアメリカにありそうなお馬鹿ドラッグレーサー ですが、実際にこのマシンは存在したんでしょうかね?いや「実は出来の良いスケールモデルでした!」という可能性もゼロではありませんし、そうであればトラクター・スケールモデルという意味では大変な問題作という事になります(笑)


●もう一つ、フェアリー企画の1/150加藤の機関車も頂いたのですが、あのレジンは写真に撮ってもディテールが良く分からないので割愛致しました。すみません。

2012年2月9日木曜日

アエロサンRC化計画 雪上走行テスト

今回はソリの走行テストをします。
考えてみたら、今までキットのパーツを眺めるだけの妄想、組み立てらしい事は何もしていませんでした。今回は初の接着をしました(笑)。

ソリ部分は当初からキットのまま使うつもりでした。一見すると細く頼りない部品構成ですが、組んでしまえば強度が出ていそうです。恐らくソリに強い衝撃が加わっても他の部分が先に壊れる事でしょう(・・・それがずっと悩みなのですが)。

このキットのソリは裏面にビッシリと小リベットがモールドされています。かつては買ったくらい好物のリベットなのですが今回はダンチョネ節を歌いながら泣く泣く削り取りました。、さらに、中央に有る操舵や直進性を高めるための出っ張り(エッヂ?)のモールドは、幅を削って尖らせ、平滑面における接地面積を減らしました。これは見事、ガラステーブル上では抵抗を減らす効果を確認出来ました。が、まさに卓上の計算でして凸凹のある実地では効果は不明です(笑)


ああ、アエロサン多しと言えども、このNKL-26型はソリとボディのバランスが絶妙に格好良いですね。真鍮線で簡単に組んだシャシーに乗せてみたところ。

 その仮シャシーは、ソリ配置をそのままに真鍮線でこれ以上ないくらい簡単に組んだ物。ソリは真鍮線に刺してるだけなので俯仰角可動です。そしてソリが外れないように振れ止め棒を引っかけて両面テープで付けました。


前回のルナ・ローバーが良い感じで載ります。同スケ-ルなのでNKL-26って意外と小さいのねと思いました。タイヤとフィギュアが少々重い材質なので外す事に。


「4Dパズル」のルナ・ローバーは部品が取り外せるのでテストベッドに適しています。真鍮材の固定も「おゆまる」を使って元に戻せるようにしました。今回は外での「雪上及び寒冷地試験」なので、受信機等ラジコンのシステムはビニールで防水して「搭載」。なんか妙にハイテクマシーンっぽくなった気が・・・足場があるのでZガンダム時代のモビルスーツでも立たせたくなりますw

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走る様子。意外とスムーズに走りました。スケール速度的には十分すぎる程の速さが出てると思います。一見すると急な方向転換が楽しげですが、まだステアリング機構を積んでいないのにコレはなんとも困った事なわけで(とほほ・・・)

 テスト結果
  本物同様に固定ピッチの2枚プロペラなので、キットのパーツを使う限りはモーターをブン回すしか推力を上げる方法が有りません。 しかし、既に怖いくらいピーピー回っているモーターを見ていると、これくらいが限界なのだろうと思いました。

 理想を言えば、半スロットルで巡航、フルスロットルで急加速や障害物越えが出来るくらいが一番楽しいのですが、現状は常にフルスロットルといった感じです。モーターの発熱も凄いので特に空冷エンジンのガワを被せる場合は短時間の使用に限定すべきでしょう。

 このスケールでは5ミリ程度の新雪に突っ込んだだけで止まってしまう事も分かりました。バックが出来ればソリの跡が出来ているので抜け出せそうでした。「左折右折と前進だけ、後退もブレーキもなし」というRCは大昔のエンジン・バギーで経験がありますが、バック出来ないと楽しさが大幅に制限されるんですよね。1ch使って逆転スイッチ入れようか迷います。

・・・以上、試して思ったのは、スケール再現は一切無視して、大きくて割れない材質のプロペラを使用し、カーラジコンなどから適当な操舵装置を持ってきて、安全性とモラルに留意した設計※をするならば、RCアエロサンは大いに楽しめる可能性があると感じました。「冬場はラジコンカーが楽しめないとお嘆きの貴兄に・・・」って感じで。そうそうクイックなドリフトも楽しめそうですしね。雪上車やスノーモービルのラジコンも市販されていますが、アエロサン(プロペラそり)タイプは地面がツルツルなほど加速するので操縦感覚は別物と思います。

※例えばプラモデルのプロペラは車体が倒れたりすると地面に当たってバラバラに破片を撒き散らします。そういった大きな危険性がありますので、この記事を安易に真似しませんように。全て自己責任です。


関連リンク
3アエロサンRC化計画 雪上走行テスト
2ルナ・ローバーでアエロサン
1アエロサンNKL-26 10年来の夢!

2012年2月5日日曜日

ルナ・ローバーでアエロサンのテスト

アエロサンのラジコン化計画の続きです。

 例によって言ってるだけかと思ったら意外と持続しています(笑)。実は現在、ラジコンで動かしたい小型車両が3つ有りまして、アイデアを考えたりテストしたりする事が楽しいのです。今回はいわば走る実験室って奴?

 さて今回は、NASAがテストした宇宙エーテルを掻き回して進む月面車を作りました・・・ではなく、適当なシャシーをテストベッドにしてプロペラ推進のイメージを掴もうと思いました。まぁ車なら何でも良かったということなのですが、本当はマッハロッドズバッカーマッハコンドル(←あ、コレはイヤ)でやりたかったですね(笑)。プロペラとモーターと、モーターのマウント(輪っか部分)はそのままアエロサンに使う予定です。



 1/35のルナ・ローバーは4D MASTER社(?)の4Dパズルという商品。ランナーから外した塗装済みのパーツが入ったスナップキットです。食玩を見慣れた日本人には「え?3D+ディテールで4Dパズルだと!?」と画期的とはとても思えんのですが、組み上がるとそれなりに存在感があって「やっぱり模型は塗装して完成してナンボなんだなぁ」と思わせる生意気なキットだったりします。

 実際はまだまだパーツが付くのですがウルサくなるので省略してます。ロッド類のパーツは太くてスケール感を損ねるので、ローバーとして組むなら真鍮線などで自作すると効果的かも知れませんね。といっても、ガチガチのスケールモデルとして見れば何から何まで使えないよ!ってなキットですが。


 余談ですが、コレのイボイボのタイヤがトレッド面が丸くて妙にバイク的なんです。プロファイルも何となくモトラやバンバンのブリジストン・レクタングルに似ていて萌えるのでした。あの辺のバイクは使えるタイヤが無いのが模型化のネックですからね~。

なお、キットは4Dパズルというくらいですから、接着剤ナシで組み上げて、さらに元通りにバラす事も出来ます。で、どうでも良いことですが、 私も今回の改造に当たって一切キットに加工せず、接着剤も使いませんでした。真鍮線同士をハンダで点付けしたのみです。う~む自己満足。

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さて動かしてみる(動画を撮りました)。


この動画を観ると分かると思いますが、このキットの足回りの転がりが実に悪いのです!まぁ、そのお陰で適度な負荷テストになったので結果良し。コレならむしろソリで滑る方がスムーズに進むでしょう!

当初は、スケール物のプロペラと適当に選んだモーターでちゃんと動くのか?と不安でしたが、まぁ、案ずるより小野ヤスシでしたね。最後はトラブル発生、プロペラが飛んで危なかったですが大丈夫でした!



エアロサンは軽量になるのでプロペラの軸ブレが有るとカタカタと車体を振動させソリをバタつかせてしまいます。下手するとあっちゃこっちゃ踊り出すかも。ただ、いまどきのキットのプロペラは高精度で芯が出ている筈だし、高回転で回るマイクロモーターも制度が高いです。つまりプロペラの取り付け精度が出ているかが大事になります。

使ったのはよくある6mm径のラジコンヘリ用のモーター。ただし、プロペラの穴径に近い真鍮ピニオンが打ち込まれている物を選びました。結果、プロペラの穴にほぼピッタリで、「おゆまる」君で隙間を埋めるだけで気持ちよく回っています(これも案ずるより小野ヤスシでした))。

ただ、動画にあるような危険があるので、紐で縛るなど対策が必要ですね。


関連リンク
3アエロサンRC化計画 雪上走行テスト
2ルナ・ローバーでアエロサン
1アエロサンNKL-26 10年来の夢!

2012年1月13日金曜日

南極のトラクター ファーガソンTEA-20 「スー」

トラクター、雪上車、南極、ミニチュア・・・今回は当ブログ的には最高の4色丼です(笑)

Ferguson TEA-20 "SUE"(1958)Universal Hobbies 1/16
ファーガソンTEA-20 SUE ユニバーサルホビー
Ferguson TEA-20 "SUE"(1958)Universal Hobbies 1/16
驚きの実車

 人類初のエベレスト登頂を成功させた冒険家、サー・エドモンド・ヒラリーが南極で使用したトラクター「SUE」。

 ヒラリーはエベレスト登頂から僅か4年半後、イギリス連邦・南極大陸横断調査隊にニュージーランド隊の隊長として参加、本隊への補給等を担当する支援隊でありながら3台のファーガソンTEA-20でトラクターによる南極点初到達を記録しました(1958年1月3日)。これは今から100年も前の、あのアムンゼン隊とスコット隊に次ぐ、46年もの間の開いた3番目の陸路による南極点到達でもありました。

 ちなみに、悲劇のスコット隊は、謎の1911(明治44!)年製装軌雪上車が使い物にならなかった事が誤算の始まりですし、1914年発のシャクルトンの大英帝国南極横断探検隊は鉄車輪トラクターを積んでいたものの座礁と1年8カ月の漂流で上陸出来ずに終わり、つまり、このヒラリー支援隊はトラクターどころか乗用機械による初到達と言う事にもなります。

それについてヒラリー曰わく 「ファーガソンは、1250マイル(2000km)にも及ぶ、氷、雪、クレバス、柔らかな新雪およびブリザードの中を、南極点到達の最初の乗り物になるよう私たちを仕向けました」

 この粗末な覆いしかないオープントップのトラクターで南極を2000kmも走行とは我々の想像を絶する冒険ですが、ヒラリーにしてみればエベレスト登頂の過酷さと比べれば随分マシだったようです。

 なお、ヒラリーに「出し抜かれ」てしまった本隊のフックス隊はというと、目的である史上初の大陸横断を3月に完成するのですが、その途中、南極点到達はヒラリーより16日遅れ(1月19日)で記録しています。こちらが使用したのはアメリカ製の雪上車タッカー・スノーキャットでした。

 それにしても何故だ!この偉業まるで知られていないではないか!と思ってしまいますが・・・

 実は、この年の南極といえば、日本では全く違うストーリーが語られます。翌2月、日本の第2次観測隊は悪天候で昭和基地に辿り着けず、この年の越冬隊は不成立、第1次越冬隊員を収容する事は出来たもののタロ・ジロたちカラフト犬15頭を昭和基地に置いて帰っているのでした。 ※この当時の日本の雪上車KD20-2Tについて


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ユニバーサルホビー1/16

 ファギー(ファーガソン)のスーちゃん、さすがに実車が3台とも現存しているようで、いくつかの画像をネットで観ることが出来ます。 実際は5台が南極に持ち込まれたらしく展示車には未到達車も混ざっているようですが、それら現存車や記録写真をみると、防寒カバーの掛け方やライトの有無などがその時々で変容している事がわかります。南極到達時の記念車写真ではヒラリー車はライト1個で、他の2台はライトなしだったりしますから、モデルは新品のプレーンな状態を再現した物という事でしょう。

色については違和感がありました。1958年という時期は、既に新型のファーガソンFE-35が出ていて、マッセイ・ハリスと合併しているものの色はまだ赤くない微妙な頃のはずです(このあたりは旧ブログに書きました

・・・と書いていたのですが、この事に触れた記事を見つけました。ヒラリー隊のファギーは雪中で目立つように特別に赤く塗られた物だったそうで、すぐ後にメーカー生産車が赤に変わった事とは関係ないようです。なお、実車はボンネット横にFergusonと黄色く書かれていますが、このミニチュアでは何故か再現されていません。

 このユニバーサル・ホビーからは当然ノーマルのTE-20も出ていますが、これと比べるとスーは「ファーガソンシステム」油圧3点リンクが実車同様に省かれたくらいで、あとはカスタム装備を山盛りにしたような充実の内容になっています。元々シンプルすぎて買う気にならないトラクター(笑)ですから、これだけパーツが増えて同じ値段なのは非常にお買い得な感じがあります。ただし、ゴムキャタピラが細くてフニャフニャなので将来の材質劣化がとても心配ではありますが・・・。

なお、この6輪フルトラックの足回りは必ずしも南極スペシャルではなく通常のオプション装備として市販されていた様で、後4輪にだけキャタピラを巻いた「ハーフトラック」仕様が当時の日本版カタログ(チラシ)に載っています。ニコイチで作れなくもない・・・っとまぁ、そういったタイプも含めて(買える)1/43サイズでのバリエーション展開を期待したいものです。


あと、このモデルは写真で見るとライトの中が黒くて変に見えるのですが、実際に見ると中に二重にライトが入っている構造らしいので(つまり中のライトが黒い外装)、構造を知るとそう変でもありません。 画像を拡大して見るとわかるのですが。


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写真
 このミニチュアは半年以上前に発売されていて少し後に買いました。ただ、ネットで画像を検索すると、みんなタミヤのMMみたいに背景がないメーカー写真で、それはつまらないので雪景色になってから写真を撮ろうと考えていました。

が、イザやるとなると大変で(笑)。冬は駐車できる場所が極端に減り、とくに景色の良い郊外では絶望的です。日照時間も少なく、天気も良く変わります。撮った写真を見たら30分ほどで背景が青空から寒々しい曇り空に変わっていました(まるでスターウォーズ/帝国の逆襲のAT-ATのシーンだw)。

ラッキーな事に郊外の公園に、歩くスキー用でしょうか、スノーモービルが板を牽いて整地したばかりの道があったので、重い1/16でも埋まらない程度のフラットな雪面で撮る事ができました。


 雪にまみれになりながら膝をついてオモチャを撮ってるオッサン・・・通行人にジロジロ見られましたが、「近づくな!雪面に足跡を付けられたかなわない!」という空気は出せていたと思います(笑)

●1/16トラクター関連
着衣トラクター2 ジョンディア 720
南極のトラクター ファーガソンTEA-20「SUE」
UH フォードソン F 1917 (旧ブログ)


●ファーガソン関連1/16 南極のファーガソンTEA-20 SUE
農機ミニチュアのショップ!(1/43 ファーガソンFE-35 TEA-20 旧ブログ)
突然ですが・・・。 マッセイ・ファーガソン 35(旧ブログ)

●他・実車関連
南極の雪上車 KD20-2T
●ファーガソンTE-20(系)実車の写真。前編

2012年1月8日日曜日

アエロサンNKL-26 10年来の夢!

10年前にホームページ(ひとり言21)や掲示板で盛り上がったアレが・・・(鼻血ブー!)

 きのう今年初めて模型店に行きましたが、目的のキットはどれも売れてしまったようで何も見あたりませんでした。昨年末には気になる物が幾つか出ていた筈なんですが・・・。ま、それなら三角ビートルかスペースウルフでも買って帰ろうかな~と思っていたら一個だけこんなのが有りました!


 おお!1/35のアエロサンNKL-26だ!!ぶっちゃけコレがキット化されていた事も知らなくて超驚きでした! 個人的にはトランペッター製品はスケールモデル的な意味で微妙な印象があるのですが、多分コレなら簡単な形だし問題ないでしょう。今時のキットですのでパーツレベルで見た範囲ではモールドにもキレがあって非常に出来が良さそうです。
(※後日追記、ボディライン等やはり少し問題があるとかなんとか・・・)

 なお、このプロペラソリことアエロサンの1/35インジェクション・キットは、より小型のRF-8タイプが既に同社とヴィジョンモデルから出ているようです。私は某模型店のサイトでカートに入れた記憶は有るのですが・・・どうも購入はしなかったようで・・・詳細に見た記憶がないです(相当ボケとるな)。

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野望・・・
 実は10年前からずっと考えていた事があります。ずばり、ラジコン化。かつては20万円くらいの星形空冷5気筒のラジコン用エンジンに憧れていたので、 エンジンありきで大型モデルのスクラッチを妄想していました。←いつもの「思うだけ」です。

 しかしこの間に、ラジコン・システムの小型化、低価格化、高性能化が驚くほど進んでいて、手のひらに載るヘリコプターが安い物は数千円で買える時代になりました。また、主にウルトラライトプレーン自作派の方々のニーズもあってユニットのレベルでの入手も出来るようになってきました。
(マニュアル的な物は無くて組む際は自己責任ですが。あと基本的に空専用のを陸に使う事は厳禁)

 で、以前 RF-8が1/35で出たときに電動ラジコンシステムの搭載を考え、「フィギュアを上半身だけにしても無理かなぁ」とキットも見ないで思っていたのですが(汗)、今回の比較的大きい箱形ボディのNKL-26であれば十分に搭載可能に思えました。

 どれどれ・・・

 あくまでも参考例ですが、超軽量サーボ、1セルのリポ・バッテリー、2.4GHz6ch受信機でこのサイズ。コレにESCと電源スイッチが加わる程度なので本体に搭載する機器は余裕を持って積めそうです。

 プロペラを回すモーターに減速ギアは不要だと思うので(ダメかしら?)それで良ければボディ外部の星型エンジン内に楽に組み込めそうです。モーターとサーボ1個の2chしか使わないので送受信機のチャンネルが余る場合は、銃座をフィギュアごと回転させたり、ライトを点灯させたり、何ならクラッペをパタパタ動かしたりと蛇足アクションも楽しめそう。

 ただし、足回りはスキッド部以外のほぼ全部を金属にする必要が有りそうだし、ステアリング機構(イマイチ良くわからない)などはスケール感を損なわず再現するのは難しそう。モーターも含め実際に動かすには実験や調整で面倒かもしれません。でも基本、ラジコン化の難易度的には高くない方だと思います。


・・・という事で、誰かやってみてはいかがでしょう?(って、おい!)

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後日、結局、自分で試してみました。 続く。

3アエロサンRC化計画 雪上走行テスト
2ルナ・ローバーでアエロサン
1アエロサンNKL-26 10年来の夢!

2012年1月6日金曜日

ポテトスピナー2

今回紹介しますコレ、施設の解説板には昭和20年代とアッサリ書いてありましたが、ちょっと気になる事がありました。


 この手の作業機にしては珍しくボディに銘板が残っています。メーカーは「北海道特殊農機具製作所」なのだそう。

調べてみますと、この会社は太平洋戦争の始まる昭和16年に北海道の農機具メーカー4社による企業合同で設立されていて、馬鈴薯堀取機(ポテトスピナー)はその設立年には既に販売していたようです。おそらく合同前の4社のどこかが以前から製造していたのでしょう。

 しかし、この会社も戦局の悪化した昭和19年には23社が合同して「北海道農機具工業株式会社」となり、そして終戦を迎えています。つまり北海道特殊農機具製作所は会社名としては昭和16~19年の戦時中で消えている様です。

正直、これら企業合同時の各社の結びつきや内実がどうなのか分かりませんが、戦後の昭和21年、北海道農機具工業株式会社(解散?)から参加メーカーの幾つかは分離独立し再出発をします。

 さて、最初の昭和16年に出来た北海道特殊農機具製作所の中核メーカーは前回触れた豊平農機製作所(現・スター農機)でして、この豊平農機も戦後は昭和21年から独立再出発しています。両社はトレードマークもほぼ同様の星マークと文字の組み合わせで、前回と今回の実物のディテールも違いが分からないほどソックリ、直系とか本流と言って良い会社だと思います。

う~ん。それでは解説板に書いてあるこの会社が存在しないはずの昭和20年代というは・・・?

戦後の混乱期に豊平農機は「北海道特殊農機具製作所」の名を一時的にでも使用していたのでしょうか。あるいは、別の会社がこの名を引き継いで併存したのでしょうか・・・でも、普通に考えれば、この展示物が戦時中に生産された物の可能性が最も高いです。  

(あ!これは「ポテトスピンナ」という農機具全般の解説であって、この個体ではなく一般的な普及年代を書いているのか・・・そうにちがいないですね!)

 いや、ぶっちゃけ銘板には製造年欄らしきものが有るので年号が記されていればまた話も進むのですが、残念ながら手ぶれ写真で確認ができず・・・う~ん確認しに行きたいです(笑)。余計な物に興味を持つと余計な調べ物が増えて困りますね(笑)

(Ps.後日確認してきましたが製造年号の欄に打刻や文字は無いようでした。残念です。)

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話は変わって・・・
 ポテトスピナー(potato spinner/ポテトスピンナ)は日本ではこの5本の芋掘り鍬(Potato Fork)を使ったタイプが主流のようですが、調べると、このタイプは諸外国では普及していないようなので日本で改良した独自方式のように思えます(前回のカタログ図に北海道農業試験場御考案とありますがコレを言ってるのでしょうか・・・)。

ささっとネットで見た限り、欧米は単純にプロペラを回すような物が主のようで、鍬の動きをシミュレートする日本式?は世界的に見れば凝った方式みたいです。

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 ところで、鍬といってもこの装置の専用部品なので、取り外して手作業で使えるような汎用性はありません。そこで根本的な疑問が湧きます。

鍬の杖(ストック)は邪魔だし不要では?

 しかも、ストックは金属のリングで纏めてるだけです。ガチャガチャうるさいし、木部が摩耗するし、ひっかっかって折れたりしないのか?と思ってしまいます。 ↓事実そうとう削れてますね(笑)


 人が作業する時の「鍬を地面に刺し、手前に引く動き」を機械的にシミュレートするには鍬のフォークが常に下を向くようにする必要があります。つまりフォークの向きを規制する為にその後方にストックを延ばす必要があるのですね。そして、ストック上部をリングで「軽く束ねる程度」にしておくと、リングの位置を変える事によってフォークのプロファイルが変えられるので、条件にあわせてイモの放擲距離を変えたり出来るらしいのです。

 なんと素晴らしいアイデア!

 さすが北海道農業試験場御考案(なのか?)! ただ、やはり木製の杖は耐久性等の問題があるようで、次第に金属製の物が普及していった様です。音は余計うるさくなりそうですが・・・。

そうそう、日本製ポテトスピンナには実は杖を使わない方式も存在しました。これまた結構アイデア物ですが、気になる上記の利点はあっさり無視されているような気がします・・サンプルが少ないのですが機会が有ればそれらも紹介したいと思います。

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 今回の個体は、とかち農機具歴史館さんの展示物でした。各種農機具(とくにトラクター作業機)を手広く展示している施設は意外とないので興味のある人は楽しめると思います。ここにあるトラクターについても何れ紹介したいと思います。

関連リンク

ポテトスピナー2
ポテトスピナー!